一般社団法人鈴鹿青年会議所

第58代理事長所信

第58代理事長 小坂 桂子

【はじめに】
私は鈴鹿青年会議所に入会し、青年会議所活動や運動に取り組んでいく中で、多くの学びを得て、成長することができました。初めは、本当に私にできるのかなどの不安もありましたが、自分自身と葛藤しながらも、まずは挑戦することが大切と考え、一つひとつ決断をし、歩んで参りました。全力で行動し、真剣に向き合い、それを乗り越えた先には、成長や自信が実感できます。青年会議所活動や運動を行っていく中で、困難に直面する場面は多くありますが、困難の中には必ず成長の機会があります。自身の成長を信じながら、できない理由より、どうすればできるか考え、強い信念を持ち、決めたら最後までやり遂げる、そのおもいが今の私へと導いてくれました。このプロセスは、個人だけでなく、組織にもあてはまると私は考えます。諸先輩方より受け継いできた鈴鹿青年会議所を次代へ継承し、未来永劫存続し得る組織となるために、一人ひとりが取り組みや向き合い方を真摯に見つめ直し、自らが覚悟を決めて入会した青年会議所に対して、その時の気持ちを忘れずに行動していくことが、さらなる組織の強化につながると確信します。本年、鈴鹿青年会議所は第55回三重ブロック大会を主管させていただきます。会員全員の団結なくては成功することはなく、たとえ一部の会員の努力で成功しても、それは組織としての成功ではありません。また、この活動を運動へと展開していくためにも、私たちだけでなく、地域の方々と協力し、手を取り合いながら行動していくことが大切です。私たちの、たくさんの思い出がある大好きなこのまちを、さらに明るい豊かなまちへと導いていけるよう、未来への責任を持つ世代として、一所懸命に運動に取り組み、実現させていきましょう。
【会員資質向上について】
魅力のある人には自ずと人が集まり、賛同する仲間が増えます。私たちの活動には、力強く牽引するリーダーが必要であり、そのためにも常に自己研鑽に励み、人としての魅力を磨き続けなければなりません。何事にも率先して先頭に立ち、前向きに活動へ取り組んでいける人材育成は必要不可欠です。自利利他の精神を持ち、献身的な活動をしていく姿やその中で生み出されていく様々な行動は、仲間に勇気を奮いおこし、またポジティブな言動は、周りに勢いを与えます。会員一人ひとりが、仲間を想い、仲間のために行動できる人材を増やすために自身に何ができるかを考え、個と団体が共に成長を実現していける組織であり続けることが大切です。地域に必要とされる人材となるとともに、地域から必要とされる団体へと成長していけるよう、組織全体が一丸となり、活動に取り組んで参りましょう。
【まちづくりについて】
輝いている地域とは、住む人々が笑顔で健やかに暮らせる環境が整っているまちです。そこには、誰もが郷土を愛し、人と人との繋がりが深く、誰一人取り残すことのない笑顔溢れる明るい豊かな社会があると考えます。そのためにも、私たちは市民と協力し、理想として掲げる目的を実現していけるように、現状の地域課題を理解し、課題解決へと向かわなければなりません。その先には、多くの魅力が溢れた鈴鹿を、市内外各地に向け、広く発信していき、さらなる発展へと繋げていく運動を生み出していくことも大切なことです。市民相互が深まり、笑顔の溢れるまちづくりを目指し、安心して暮らせるまちの実現に向けて、我々のおもいをひとつにし、鈴鹿市の活力となる取り組みをしていくことが必要であります。会員の成長と活動で得る経験により鈴鹿青年会議所運動がこのまちを更に輝かせられるよう
に努めて参りましょう。
【拡大について】
青年会議所の会員数は減少傾向にあり、それは、私たちの所属する鈴鹿青年会議所も同じです。私自身も青年会議所活動を通じて、数は力であることを思い知りました。会員が減少すれば、これまで受け継がれてきた運動や、おもい描く活動を実現していくことが難しくなるかもしれません。そのことに、会員全員が危機感を持ち、同じ意志のもと、社会のため、まちのための運動を共に率先して作り上げていける仲間を募る活動に取り組んでいかなければなりません。この先も地域に鈴鹿青年会議所を広く知っていただけるよう取り組み、一人でも多くの青年世代に青年会議所の魅力や楽しさを伝え、切磋琢磨していける仲間を増やし、運動の輪を広げて参りましょう。
【青少年育成について】
人生では幾度も困難な状況に直面することがあります。しかし、諦めることなく立ち向かい、乗り越えていくことで、その後の人生をより豊かにすることができます。それは、いつの時代でも同じであり、とくに変化の多い現代の社会を生き抜くためには、失敗しても挫けることのなく、何度でも挑戦し続ける強い精神力が必要になります。鈴鹿青年会議所が長年取り組んでいる「フロンティアアカデミー」では、家庭や学校では学べない経験を子どもたちに体験してもらい、課題へ立ち向かうために必要な決断力やコミュニケーション能力を育むことが大切です。私たちの使命として、鈴鹿市の未来を担う子どもたちが希望と自信を持ち、たくましい大人へと成長していけるように、青年会議所だからこそできる運動を作り上げて参りましょう。
【組織運営について】
鈴鹿青年会議所には、創立より脈々と繋いでこられた諸先輩方の力強い歩みと強固な意志があり、今の私たちに受け継がれています。そして、これから先へも歴史を繋いでいく為に、会員一人ひとりが当事者意識をもって、青年会議所運動を展開し続けなければいけません。そのためには、青年会議所活動の本質を追求しながらも、新たな変化を恐れることなく、揺るぎない組織を構築する必要があります。一人ひとりが組織の中で与えられた役割を理解し、鈴鹿青年会議所会員としての責任を全うすることが大切です。また、私たちの活動には、家族の理解があり、諸先輩方や地域の関係諸団体、行政からのご協力があります。我々がおこなっている、日々の活動や運動を、地域の多くの方々へ広く発信できる環境を作り上げ、さらに理解を深めていただくことは必要なことです。いつまでも歩みを止めず、未来へと進み続ける団体としての新たな礎を築くべく、何事にも臆することなく、挑戦し続けて参りましょう。
【むすびに】
青年会議所には多くの出会いや機会があります。私自身、この青年会議所活動を通じて、これまで諸先輩方をはじめ、県内・県外の多くの仲間に出会えたこと、そして事業運営を通じて、貴重な経験ができ、多くの学びがありました。その活動の中で、私自身が得られたこと、それは共に「活動を行ってきた仲間というかけがえのない存在」があり、「失敗を恐れずに挑戦した人しかチャンスはない」という精神性があり、なにより家族や会社をはじめ、多くの皆さまの支えがあるからこそ、私は青年会議所活動ができていることに気づくことができました。私たちが青年会議所に在籍できる時間には限りがあります。限られた時間の中だからこそ、自身の力を最大限に発揮し、悔いのないように活動していきましょう。その努力は必ず、まだ先にある人生を豊かにしてくれます。